2022年4月から、日本の労働施策総合推進法に基づく「パワーハラスメント防止措置」が中小企業にも義務化されました。これにより、全ての企業が職場におけるハラスメント対策を適切に実施する責任を負うこととなりました。ハラスメントの範囲はパワハラに限らず、セクハラやマタハラなども含まれ、適切な措置を怠った場合、企業は損害賠償責任を問われるリスクがあります。
法務部門としては、就業規則や社内規程の見直し、従業員へのハラスメント防止教育の実施、相談窓口の設置などを徹底する必要があります。さらに、ハラスメント事案が発生した場合には迅速かつ公正な調査・対応を行う体制を整備することが求められます。企業のリスクマネジメントの一環として、法務専門家が積極的に関与し、適切な予防・対応策を講じることが重要です。